証券業界
証券業界はこの数年で大きく変貌をとげた業界のひとつであり、多様な収益モデル
を持つ新たな証券会社の登場するなど活気を帯びています。
長引く低金利政策の影響もあり、消費か貯蓄しかお金の使い道を知らない日本人
のあいだにも投資(株や投資信託による資産運用)という選択肢が生まれたのが
つい最近のことです。
一握りの人間のみが知るところであった投資の世界ですが、「貯蓄から投資へ」
との流れを受けて、現在では誰にとっても身近なものになりました。
こうした投資への大きな流動を生み出した原因にはネット系証券会社の台頭に
よるものが非常に大きいといわれており、またこのネット専業の証券会社が
出てきたことが証券業界の再編につながったみるのがいわば常識です。
証券会社は元々株の売買の際に発生する手数料で大きな利益を上げていました
が、ネット証券の時間にとらわれない簡便さと安価な手数料が大量の個人投資家
を生み出す要因になりました。
実際、インターネット証券の取引口座は年々大幅な伸びを示しており、ネット
経由の株式取引の比率が全体の3割にまで達しています。
既存の売買手数料に依存してきた証券会社にあって、ネット証券の台頭は
大きな痛手となり、ブローカー業務において大きく水を開けられています。
ただ、従来の証券会社は商品である株式をはじめ、国債、社債などの債券や投資
信託から顧客にとって最良と思われる商品を選び、資金運用をサポートできると
いう利点もあります。
今後は退職を間近に控えた団塊世代の個人資産をめぐる新しい金融商品の開発
など熾烈な争いが証券業界に吹き荒れるのは間違いないところで、これにより
大きな勢力図の変化も予想されます。
■ 業界情報
株式市場の活況をうけて証券会社はITバブル以来の好業績を確保しました。
大手証券会社の影響力は依然強いものの、メガバンクの系列証券会社や
ネット系の証券会社が猛追している状態です。